スポ少サッカーは大変?入団前に知りたい親の負担やチェックポイント

スポ少のこと

小学生の子どもを持つ親で「サッカーがやりたい!」と言われた時に、一番に候補に挙がるのがスポ少ではないでしょうか。

スポ少は親が大変!
共働きでスポ少に入れるのは無理

このように、スポ少では親が大変だとイメージする方は多いでしょう。
そこで、実際にスポ少で活動をする小学生の母でもある私が、スポ少が大変といわれる理由や、入団前にチェックしておきたいポイントを解説します。
スポ少の入団を検討している方や、子どもがサッカーを始めたいと言っている方はぜひ、参考にしてくださいね。

スポ少(スポーツ少年団)とは?習い事との違い

都道府県関係なく「スポ少」と呼ばれる団体は、そもそもどんな団体なのでしょうか。
スポーツ少年団は日本最大の青少年スポーツ団体で、スポーツを楽しむだけでなく、レクリエーション活動や社会・文化活動などを通じて協調性や創造性を養い、社会のルールや思いやりのこころを学ぶ場です。
団員のほか、指導者、役員、育成会に親の会などから構成されています。
活動拠点を学校ではなく地域社会に置いているのが特徴ですが、スポ少は各学校に設置されていることもあり、練習場所は主に学校の体育館やグラウンドで行われることが多いです。
都合の良い時に出席する習い事とは違い、スポ少では決まった曜日や時間に合わせて出席します。
保護者や指導者が主体となって活動する、非営利な地域団体がスポ少です。
スポ少や親が大変と言われるのは、保護者が子どもの活動をサポートする場面が多いからだといえます。

スポ少サッカーは親が大変?

まずはじめに、スポ少サッカーは親が大変なのか、結果からお伝えします。
答えは「大変と思うかどうかは親次第」です。
例えばスポ少ではよくある当番も“やらされている”と思えば大変なのかもしれませんが、私は当番でなくとも、子どもの練習を見に行っています。
それは単純に、子どもが一生懸命に練習する姿が好きで、応援したいと思えるからです。
大変だと思うかのポイントは、子どもではなく、親自身だけに目がいくことだと思っています。
せっかくの休みなのに練習に送っていかなければいけない
仕事が忙しいのにスポ少に付き合わなければいけない
スポ少が大変だと思う親の多くは、このように自分軸になっているからこそ、そう思うのではないでしょうか。
ですが実際のところ、仕事に家事、兄弟の育児などをしながらのスポ少活動は、けっして楽ではありません。
せっかくスポ少に入団するのなら、親も楽しみながら続けたいですよね。
そのためにどのような心構えでいたらいいのかは、次項で解説します。

スポ少サッカー入団前にチェックすべきポイント

スポ少に入団を迷っている方に向けて、入団前にチェックすべきポイントをまとめました。

当番や役員の仕組みを確認する

親が抱える最も大きな不安要素として挙げられるのが「当番」なのではないでしょうか。
各スポ少団体により、当番の役割はそれぞれに違いが多く一概には言えませんが、役割については以下のような内容があります。

・練習時の付き添い
・子どもの怪我の際の応急処置
・指導者への飲料の準備・練習のスケジュール管理
・外部施設の予約や当日の受付・外部施設での練習の配車や送迎
・会計業務・試合時の動画撮影

上記は一例ですが、もちろんこれらを一人で回すわけではありません。
スポ少の団体によって高学年が主となるところもあれば、ローテーション制、または時間に融通の利く保護者が先頭にたって行うなど、様々です。
特に土日しか参加ができなかったり、シフト制のお仕事で休みが不定期などの場合、どのようにして保護者の役割を担うべきかは事前確認が必要です。
この確認を疎かにしていると「〇〇の家庭は保護者が非協力的」などと言われ、後のトラブルにつながることも…。
当番や役員の役割については、どの程度の強制があるのかをしっかりと把握し検討しましょう。

月謝以外に掛かる費用を把握する

スポ少の月謝は、習い事に比べて比較的安いケースが多いです。
更に兄弟姉妹が入団する際には、月謝が更にお安くなることもあるため、サッカースクールに通うよりも費用面では魅力的です。
ただし、スポ少サッカーでは月謝以外にも費用が掛かります。遠征や遠方での大会時の交通・送迎費に施設利用料、軽食・飲料代、スパイクにユニフォーム、選手登録料・スポーツ損害保険料と、月謝以外にも掛かる費用は意外と多いです。
ただし、スパイクや練習着については卒団生のお下がりをもらえることもあります。
費用面で悩んでいる方は、入団後にどんなものが必要なのか、自己負担の範囲も併せて聞いておくと良いでしょう。

チームの雰囲気をみる

在籍している小学校のスポ少に必ず入団しなければならないイメージがありますが、団の規定はあるものの、外部の学校から入団をする子どもも多くみられます。
これは、チームの雰囲気だったり強さを見て、自分に合うところに入団を決める家庭が多いからではないかと思われます。
例えば幼少期からサッカーを習っていて、更なるレベルアップを図りたいと考えていた時に、ゆるりとダラダラ練習をしている団には入りたいと思いませんよね。
また、サッカー初心者なのに強豪校のスポ少に入るのは気が引けます。
ただし、スポ少は冒頭でも説明したように「協調性や創造性を養い、社会のルールや思いやりのこころを学ぶ場」でもあります。
子ども達の挨拶や礼儀、練習中の集中度はもちろんのこと、各学年の人数などを見てチームの雰囲気を見ておきましょう。
低学年の場合には、高学年がしっかりとフォローしたり接する際の態度なども参考になります。

指導者の人数や人柄を観察する

チームの雰囲気も大切ですが、それと同じくらいに大切なのが指導者の人柄。子どもとどのように接しているか、指導が行き届いているか、また監督だけでなくコーチの人数や人柄も見ておきたいポイントです。
横柄な態度や、技術指導以外での厳しい声がけ、また保護者の指導者に対する陰口など、指導者が良くないチームは雰囲気もあまり良くないことが多いです。
とはいえ、そもそもスポ少サッカーの指導者は、サッカースクールなどの習い事で教えている指導者ではなく、ボランティアとして指導をしています。
私たちと同じように仕事をしながら、それ以外の時間は無償でサッカーの指導をしていることになります。
営利目的でなく、サッカーや子どもが好き、また指導することに情熱を持っている指導者には、敬意の気持ちで接したいものですね。

親が大変なだけじゃない!スポ少サッカーの魅力とは

保護者のサポートが必須のスポ少サッカーは大変ですが、その分、大きな魅力やメリットもたくさんあります。

クラブチームやサッカースクールに比べて費用が安い

スポ少では月謝に併せて大会時の交通・送迎費に施設利用料、軽食・飲料代、スパイクにユニフォーム、選手登録料・スポーツ損害保険料などが掛かりますが、クラブチームでは更に送迎バス代やチームの練習着・バッグまでを揃えるところが多いです。
また、スポ少であれば月謝内で賄える費用も、クラブチームだと都度集金になる場合があります。
サッカースクールは入会金や年会費、地域によっては暖房費が掛かることも。
クラブチーム・サッカースクール・スポ少サッカーの3つでいくと、スポ少サッカーが費用面では最も安いです。

練習場所に通いやすい

スポ少サッカーの主な練習場所は、学校のグラウンドが多いため、その学校に在籍している子どもは徒歩で通えます。
外部施設であっても大会や練習試合以外では、基本的に近隣で行われるので、送迎がしやすく通いやすいのもスポ少サッカーの魅力です。

子どもの成長をそばで感じられる

クラブチームやサッカースクールの場合、送迎バスが運行していたり、保護者の付き添いや当番がない分、介入ができないため子どもが練習している姿をあまり見られないという声をよく聞きます。
もちろん大会の応援には行けますが、普段の練習を気軽に見に行けないとなると、子どもの練習の様子や、頑張っている姿が分からないですよね。
スポ少サッカーは当番や付き添いがなくても練習を見に行けるので、子どもの成長を常にそばで感じられます。
今日はシュートを決められたね!
最近ドリブルが上手になってきたよね
普段の様子を見ているからこそ、頑張っている子どもへの声がけや、共通の話題ができることで親子のコミュニケーションも円滑になります。

土日の楽しみが増える

スポ少サッカーに入団すると土日が全て潰れる
土日の連休で家族でお出かけができなくなる

こういったマイナスイメージが持たれやすいスポ少サッカー。
確かに練習や大会、練習試合とスポ少サッカーは週末も忙しくなることも多いでしょう。
ですが、大会の日には家族で応援する家庭は多く、それを楽しみに日々の仕事を頑張る親も多いです。
我が家では、大会終了後の帰りに寄り道をするのが一つの楽しみでした。
道の駅に寄ってご当地のソフトクリームを味わったり、帰り時間が遅くなる日には家族でラーメンを食べたり、時には“ゴールを決めた祝い”で焼肉や寿司を食べたり…。
旅行やお出かけがうらやましいと思うこともありますが、サッカーという家族共通の楽しみや思い出は、長く心に残るに違いありません。

子どもの交友関係が広がる

長男は二年生から、次男は一年生からスポ少サッカーを始めていますが、最も良かったと思えるのが「友だちが増えたこと」だと、本人たちは言います。
クラブチームや、他校のスポーツ少年団と練習試合を重ねるうちに仲良くなったり、大会で顔見知りになったのをきっかけに友だちになったりと、親が気づかぬうちに子どものネットワークはどんどん広がります。
小学生から交友関係を広く持っておくことで、中学でサッカーを続ける際にも、知り合いや友だちがたくさんいることが多いようです。
スポ少サッカーはチームの勝敗や個人の技術の向上だけでなく、人間関係を育み仲間の輪が広がる場でもあります。

貴重な経験がたくさんできる

スポ少サッカーの大会は、予選や決勝トーナメントに勝ち進むと県外に行くこともあります。
また、年間を通してバレンタインやバーベキュー、お楽しみ会や食事会などのイベントを実施するチームもあり、学校生活や習い事だけでは得られない思い出や経験ができます。
普段は厳しい練習を頑張る子ども達も、サッカーだけでなく様々な経験を通して成長し、たくましくなっていけるのがスポ少サッカーの魅力です。

スポ少サッカーは親が大変でも楽しく乗り切れる!

今回は、スポ少に入団する前のチェックポイントについて解説しました。

子どもが小学生の間に多くの時間を過ごすのが、スポ少サッカーの場です。
日々の生活が慌ただしくはなりますが、全てのサポートは子ども達のため。
「スポ少サッカーなんて…」と思っていた保護者ほど、いつの間にか張り切って付き添いをしたり、積極的に当番や役割に参加したりする姿がみられます。

子どもの一番の応援サポーターは親
サッカーを通じた貴重な時間を、ぜひ子どもと一緒に楽しんで過ごしてくださいね。

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